「先生、大腸内視鏡検査は何年ごとにすればいいの?」(院長より)
「先生、大腸内視鏡検査は何年ごとにすればいいの?」と、よくご質問をいただきます。
日本では勧められる大腸内視鏡検査の間隔は現時点で決まっていません。したがって、それぞれの医師が自身の経験から「これぐらいが安心」と判断した間隔期間が患者さんに提案されてきました。
大腸内視鏡検査には見逃されてしまうポリープやがんが存在するといわれています。海外の研究では全大腸ポリープの22%、10㎜以上のポリープでも2.2%が見逃されていると報告されています。確かに、大腸は解剖学的にも複雑怪奇な形をしていますから、小さな病変などは内視鏡でも見逃される可能性があります。そこで毎年連続で検査をうけると、前年に見逃された病変も発見される可能性もありますので、それはそれで安心なのですが、、、、、本当に毎年必要なのか?という疑問もわきます。
近年、国内で行われた大規模な臨床研究(Japan Polyp Study)により、2回連続の大腸内視鏡検査で異常なしと判断された場合は、数年間検査を受けなくても問題となる病変が見つかる可能性が低いことが明らかになりました。すなわち、2年連続の内視鏡検査で異常がなければ、その後の数年間は検査を受ける必要性が低いといえます。この研究では最短でも3年間は間隔をあけても良いことが示されています。(院長)
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